みなし配当(税理士試験、法人税法)
みなし配当のまとめです。
実務においても知っているのと知らないのでは大きく差がつくポイントの1つになりますので、回答できるのみにとどまらず、 内容を理解し、実務で使えるレベルを目指しましょう。
1.回答例
自己株式の取得
[みなし]
(1)金銭等 XXX
(2)資本金等 XXX
(3)(1)-(2)=XXX
資本の払戻し(資本剰余金の額の減少を伴うものに限る)
[みなし]
(1)金銭等 XXX
(2)資本金等
①払戻等対応資本金額等
払戻法人の払戻等直前の資本金等の額✕払戻割合(※)=XXX
(※)減少した資本剰余金の額/(払戻法人の前期末の資産の帳簿価額-払戻法人の前期末の負債の帳簿価額)=XXX→XXX(小数点以下3位未満切上)
②①✕払戻等直前の当社所有株式数/払戻法人の発行済株式総数=XXX
(3)(1)-(2)=XXX
2.メモ
(制度の趣旨・成り立ち)…実質的に剰余金の配当と変わらないため、これを法人税法上配当とみなして、受取配当等の益金不算入の規定の適用を受けることができるようにしている
(みなし配当が生ずる事由)
・合併(適格合併を除く)
・分割型分割(適格分割型分割を除く)
・株式分配(適格株式分配を除く)
・資本の払戻し(剰余金の配当(資本剰余金の額の減少を伴うものに限る)のうち分割型分割によるもの及び株式分配以外のもの並びに出資等減少分配)、または解散による残余財産の分配
・自己株式または出資の取得(金融商品取引所における購入等一定の取得を除く)
・出資の消却(取得した出資について行うものを除く)、出資の払戻し、社員その他法人の出資者の退社または脱退による持分の払戻しその他株式または出資をその発行した法人が取得することなく消滅させること
・組織変更(組織変更に際して当該組織変更をした法人の株式または出資以外の資産を交付したものに限る)
(関連する調整項目)
・受取配当等の益金不算入額 XXX(別表四 減算社外流出※)
・有価証券計上もれ XXX(別表四 加算留保)
・有価証券認定損 XXX(別表四 減算留保)